地中海に浮かぶスペイン最高のリゾート地、マヨルカ島(Mallorca)。見どころが島中に点在しており、首都パルマの歴史地区から透明度抜群のビーチまで、移動手段の確保が旅行の充実度を大きく左右します。

「マヨルカ島は公共交通機関だけで回れる」とよく言われますが、実はバスの仕組みが少し複雑です。マヨルカ島にはパルマ市内を走る「EMTバス」と、島全体を結ぶ「TIBバス」の2種類があり、料金体系や乗り方のルール(特にコンタクトレス決済のタッチ回数)が異なります。

この記事では、スペイン在住者の視点から、2026年最新のマヨルカ島のバスの乗り方、空港から市内・各リゾートへのアクセス方法(AeroTIB)、そして「クレジットカードのコンタクトレス決済を使った最大5人までの割引ルール」までを徹底解説します。空港到着後からホテル、そして人気リゾートへの移動まで、この完全ガイドをお役立てください!

マヨルカ島の公共バスは大きく分けて2種類(EMTとTIB)

マヨルカ島でバスに乗る際、まず理解すべきなのは「バスの運営会社が2つに分かれている」ということです。車体の色で簡単に見分けることができます。

パルマ市内を走る「EMTバス」(青色・白と青)

EMT(Empresa Municipal de Transports)は、首都パルマ・デ・マヨルカ市内とその近郊(アレナルなど)をカバーする市バスです。

車体の色:青色、または白地に青のライン
主な路線:A1(空港〜パルマ市内)、A2(空港〜アレナル)、4番、25番など
料金:パルマ市内は1回2.00ユーロ(空港路線は5.00ユーロ)。乗車時に運転手から現金またはクレジットカードのタッチ決済で購入します。一律料金なので降りる時のタッチは不要です。

パルマ市内を運行するEMTバス
出典: Chixoy (CC BY-SA 4.0)

島内全域を結ぶ「TIBバス」(赤と黄色)

TIB(Transport de les Illes Balears)は、パルマと島内の各町やリゾート地(ソジェール、アルクーディア、マガルフなど)を結ぶ中長距離バス網です。

車体の色:赤色と黄色
主な路線:100番台〜500番台、および空港直行のAeroTIB(A11など)
料金:距離制。乗車時と降車時の「2回」クレジットカードでタッチすることで、距離に応じた最安運賃が自動計算されます。

マヨルカ島全域を結ぶTIBバス。赤と黄色の車体が目印
出典: Smiley.toerist (CC BY-SA 4.0)

パルマ空港から市内・各リゾートへのアクセス(移動手段)

マヨルカ島の玄関口であるパルマ・デ・マヨルカ空港(PMI)から目的地までの移動手段を比較します。ホテルがパルマ市内にあるか、郊外のリゾート地にあるかで最適なバスが変わります。

移動手段路線・行き先料金目安決済方法おすすめ層 / 特徴
EMT空港バス
(A1 / A2)
パルマ市内中心部 (A1)
アレナル方面 (A2)
5.00€クレカタッチ・現金
(乗車時のみ)
★★★★☆
パルマ市内に宿泊する方向け。
AeroTIB
(島内直行バス)
マガルフ、アルクーディア、
カラ・ミヨルなど各リゾート
約5〜9€
(距離による)
クレカ乗降タッチ
(現金は割高)
★★★★★
郊外リゾートへ直接向かう方。
タクシー全域(メーター制)市内まで約20〜25€クレカ・現金★★★☆☆
荷物が多い方や深夜到着の方。
レンタカー全域1日約40€〜事前予約★★★★☆
秘境ビーチ巡りや高級ヴィラ滞在者。

パルマ市内・アレナル方面へのEMTバス(A1・A2路線)

到着ロビーを出てすぐのバス停から出発します。パルマ市内(スペイン広場など)へ向かう場合は「A1」、東側のリゾート地アレナルへ向かう場合は「A2」に乗車します。
料金は5ユーロ均一で、車内の端末にクレジットカードをかざすだけで乗車できます。深夜は運行本数が減るため、0時以降に到着する場合はタクシーの利用を検討してください。空港へ向かう際(双方向)も同じ路線の反対行きに乗ればOKです。

空港から各リゾートへ直行!「AeroTIB」路線

マヨルカ島旅行で絶対に知っておくべきなのが、空港からパルマ市内を経由せずに直接島内のリゾート地へ向かう「AeroTIB」です。わざわざ市内のバスターミナルまで行って乗り換える時間と労力を大幅に節約できます。
A11:マガルフ、パゲラ方面
A32:アルクーディア、プラヤ・デ・ムロ方面
A42:カラ・ミヨル方面
A51:カン・ピカフォルト方面
※AeroTIBは主に夏期(4月〜10月)の運行が中心となります。オフシーズンはパルマ市内の「Estació Intermodal」でTIBバスに乗り換える必要があります。

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絶対に知っておくべき「TIBバス」の乗り方・ルール

マヨルカ島内で最もお世話になる「TIBバス(赤と黄色のバス)」ですが、日本のバスとは異なる独自の決済ルールがあります。これを知らないと大損をしたり、トラブルになったりします。

コンタクトレス決済が最安でおすすめ(現金は割高)

TIBバスでは、事前にウェブサイトでチケットを買うか、車内で直接クレジットカードのコンタクトレス決済(Visa, Mastercard等)を利用するのが基本です。Apple PayやGoogle Payも使えます。
※運転手から現金で切符を買うことも可能ですが、コンタクトレス決済に比べて**約40%ほど割高(ペナルティ料金)**に設定されています。必ずクレジットカードを準備しておきましょう。

同一カードで最大5人まで!お得なグループ割引

TIBバスの素晴らしいシステムが「グループ割引」です。1枚のクレジットカード(またはスマホ)で最大5人まで連続してタッチして乗車することができます。
例えば、3人グループの場合、乗る時に1人目がタッチし、そのまま2人目、3人目と続けて同じカードをかざします。すると、2人目は料金が安くなり、3人目はさらに安くなるという自動割引が適用されます。家族旅行には最高のシステムです!

【最重要】乗る時と降りる時の「2回タッチ」を忘れずに

  • 乗る時:前ドアのリーダーにタッチ(複数人の場合は人数分連続タッチ)
  • 降りる時:後ろドアのリーダーに必ずもう一度タッチ(複数人の場合は乗る時と同じ回数タッチ)

💡 在住者の失敗談
「降りる時にタッチを忘れるとどうなるか?」…答えは『その路線の最大運賃がペナルティとして引き落とされる』です。途中で降りたのに、終点までの高い料金を取られてしまいます。TIBバスでは「ピッ」という音が鳴るまで、必ず降車時もカードをかざしてください。

パルマ発!マヨルカ島の人気リゾート・観光地へのアクセス

パルマ市内の地下バスターミナル(Estació Intermodal – スペイン広場地下)を起点とした、主要な観光地へのアクセス方法です。

ソジェール・バルデモサ方面(西部)※ソーイェル鉄道も必見

ショパンが滞在した美しい村「バルデモサ」へはTIB203番バスで約30分。オレンジ畑が広がる「ソジェール(Sóller)」へはTIB204番バスで約40分です。

しかし、ソジェールへ向かうならバスではなく、パルマから出ている100年以上の歴史を持つ木製列車「ソーイェル鉄道(Ferrocarril de Sóller)」を利用するのが大定番のアトラクションです。さらにソジェールから港(Port de Sóller)まではレトロなトラムが走っており、絶景を満喫できます。(料金は片道23ユーロ〜とバスより高価ですが、乗る価値大です)

ソジェールと港を結ぶレトロな木製トラム
出典: SchiDD (CC BY-SA 4.0)

アルクーディア・プラヤ・デ・ムロ方面(北部)

遠浅のエメラルドグリーンの海が広がるマヨルカ島北部のリゾートエリアへは、TIB301番または302番バスを利用します。パルマからは約1時間〜1時間15分程度です。夏期は空港からAeroTIB(A32)が直行しています。

マヨルカ島北部の美しいリゾート、プラヤ・デ・ムロ
出典: Ralf Roletschek (CC BY 3.0)

ドラッフ洞窟・ハムス洞窟方面(東部)

マヨルカ島屈指の絶景スポット「ドラッフ洞窟」がある東部の町ポルト・クリスト(Porto Cristo)へは、TIB401番バスで約1時間強です。ただし、バス停から洞窟までは歩く必要があり、帰りのバスの時間も気にしなければならないため、ここへ行く場合はパルマ発の往復送迎付き半日ツアーを利用するのが最も効率的です。

バスのデメリット:レンタカーや現地ツアーを活用すべきケース

マヨルカ島は「バスが便利」ですが、万能ではありません。以下のようなシチュエーションでは、バスでの移動が「疲労と時間の無駄」になりかねません。

  • 高級ヴィラや隠れ家リゾートに宿泊する場合
    バスが通っているのは主要な幹線道路のみです。絶景の崖沿いにあるホテルや内陸のヴィラへは、バス停から石畳の道を何十分も歩くハメになります。レンタカー一択です。
  • 1日に複数の観光地(村やビーチ)を巡りたい場合
    マヨルカ島のバスはすべて「パルマ中心部」を起点に放射状に伸びています。そのため「村Aから村Bへ直接行きたい」場合、一度パルマに戻って乗り換えるか、極端に本数が少ない横断バスを待つ必要があり、1日がかりになります。
  • 家族連れ・荷物が多い場合
    空港から直行する場合はまだ良いですが、乗り換えが発生する場合は、専用送迎かタクシーを利用しましょう。

マヨルカ島の観光に役立つおすすめ記事

移動手段について把握できたら、滞在中の観光計画を立てましょう!治安情報やビーチガイドも併せてチェックしてください。
👉 参考記事:【2026年】マヨルカ島観光はどう回る?初心者向け優先順位と「拠点選びで失敗しない」モデルコース
👉 参考記事:【2026年最新】マヨルカ島の治安は安全?|夜の注意エリア・スリ対策・ホテル選びまで解説
👉 参考記事:スペイン高級ヴィラで失敗する日本人の共通点(アクセス問題)

マヨルカ島のバス・移動に関するよくある質問(FAQ)

Q1. バスの車内で現金払いはできますか?

A. EMTバス、TIBバスともに現金払いは可能ですが、TIBバスで現金を利用するとクレジットカードのタッチ決済に比べて料金が大幅に割高になります。また、大きなお札(20ユーロ以上)は釣り銭切れで乗車拒否されることがあるため、小銭を用意するかクレカを利用してください。

Q2. 降りる時にタッチを忘れるとどうなりますか?

A. TIBバスの場合、降車タッチを忘れると「終点まで乗った」とみなされ、その路線の最大運賃がペナルティとして引き落とされます。EMTバス(パルマ市内一律料金)は降車時のタッチは不要です。

Q3. 1枚のクレジットカードで複数人乗れますか?

A. はい、TIBバスであれば1枚のカードで最大5人まで連続してタッチして乗車できます。しかも、2人目以降は段階的に割引が適用されるため、別々に払うよりも安くなります。

Q4. 空港から直接マガルフなどのリゾートに行けますか?

A. はい。主に夏期(4月〜10月)の間は「AeroTIB」と呼ばれる空港直行バス(A11, A32など)が運行しており、パルマ市内を経由せずに各リゾートへ直接アクセスできます。

Q5. ソーイェル鉄道のチケットは事前に買えますか?

A. ソーイェル鉄道の公式HPから往復チケットの事前購入が可能です。片道のみの利用の場合は、当日パルマ駅の窓口で購入する必要があります。

Q6. マヨルカ島にUberはありますか?

A. 2026年現在、マヨルカ島でもUberは利用可能ですが、台数が限られており、需要が集中する時間帯は公式タクシーを呼ぶか、流しのタクシーを拾う方が早いことが多いです。

Q7. バスにスーツケースは持ち込めますか?

A. 空港線(A1, A2, AeroTIB)やTIBバスには、車内に荷物置き場があるか、車両下部のトランクを開けて荷物を収納することができます。追加料金はかかりません。

Q8. バス停の時刻表通りにバスは来ますか?

A. 始発のバスターミナルからはほぼ定刻に出発しますが、途中の停留所では数分〜十数分の遅れは日常茶飯事です。Googleマップのリアルタイム運行状況や、各バス停の電光掲示板を目安にしてください。

マヨルカ島での移動計画やツアー選びに迷ったら?

マヨルカ島は想像以上に広く、自力でのバス移動は安上がりな反面、運行本数が少ない路線や乗り継ぎで貴重な滞在時間を奪われることも少なくありません。

特にドラッフ洞窟や、透明度抜群の秘境ビーチ巡り、海上からしかアクセスできない入り江でのボートツアーなどは、送迎付きの現地ツアーに参加するのが断然効率的です。GetYourGuideなら、日本語で事前にサクッと予約でき、当日の移動ストレスから解放されます!


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