【もう日本には戻れないと思った瞬間】ノルウェーのロックダウンと、遠くから見えた“日本の違和感”
ドイツで仲良くなったポーランド人の友達は、旅好きのバリバリなバックパッカー。5か国語を話せて、「次はスペイン語を勉強するんだ〜」なんて言い出すくらいアクティブ。
「え、まだ増やすの⁉」と驚いたけど、理由を聞いたら納得。「南米を旅したいからさ。スペイン語がないと厳しいでしょ」って。
自分なんてまだ英語も怪しいのに…って少し焦りつつ、その彼が「ノルウェーで稼げるよ」って教えてくれて、次のワーホリ先はノルウェーに決定。
ノルウェーに来てみたら、また衝撃。
まず、人がデカい(笑)。自分も186cmあるけど、ルームメイトのせいでちっちゃく感じるレベル。女性も金髪×ブルーアイで、モデル級の人ばかり。
「これは…期待できるかも?」ってテンション上がったのも束の間、まさかのロックダウン突入。コロナ直撃。結果、外出ほぼできず、8か月近く“ひきこもり生活”。
外に出られないなら、学ぶしかない。
どうせ外に出られないなら、今できることをしよう。旅しながらできる仕事がしたいと思って、このタイミングで初めてオンラインビジネスやマーケティングの勉強をスタート。
英語がキツい人は、日本語スクールのほうが断然理解しやすくておすすめ。
会えない・触れられない日々のなかで
ノルウェー人と出会うチャンスも少なかったし、たまに会えても「2メートル離れて話そうね」と言われる始末。「いや、それもう会話になるか?」って思った(笑)
でも逆に、ルームメイトたちと家飲みしたり、普段ならしないような深い話もたくさんできた。
そして決定的な“違和感”の瞬間
そんな生活のなかで、「日本にはもう戻れないかも」って思った決定的な出来事がある。それは、海外から見た日本のコロナ対応の“違和感”。
2020年2月、ノルウェーもアメリカもすでにロックダウン。一方の日本は、「感染者少ないです」って報道ばかり。
「え?中国に一番近い国なのに?」と疑問に思ってたら、
- 3月24日:東京オリンピックの延期発表
- 3月25日:感染者数が急増
- 4月7日:緊急事態宣言
いやいや、これはさすがにタイミングおかしすぎない?「五輪やりたいから、数字操作してたんじゃ…」としか思えなかった。
海外から見る“日本”は、ちょっと違って見えた。
この時に思った。「日本って、税金はしっかり取るくせに、困ったときには助けてくれない国なんじゃ…?」
ノルウェーでは、コロナで仕事を失った人に給料の6割を補償してた。ヨーロッパでは、生活支援もスピーディーだった。
一方、日本はマスク1枚+10万円を1回だけ。
- 有給は取りにくい
- 税金は高い
- 医療費も学費も基本“自費”
…じゃあ、その税金ってどこに使われてるの?って話。
「もう日本に住まなくてもいいかも」
もちろん、日本にはいいところもある。寿司・ラーメン・清潔なトイレ・おもてなし文化…どれも世界トップクラス。
でも、“住む国”として考えたら、他の国の方がラクなんじゃないか?って思うようになった。
今はもうこう思ってる。「日本は“帰省”や“旅”で帰る場所。住むのは、心と体に余裕が持てる国でいい」
ここが、自分の中で「日本には戻らないかもしれない」という気持ちが、確信に変わった瞬間だった。
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(つづく)